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菊づくり

こだわり

より美しく、より鮮度が良く、より生産性が高く

やまファームのこだわりは、現状に留まる事なく、今よりもっと高いレベルに挑戦し続けることです。
例えば、土は数年先に豊かな土壌になるよう念入りに藁を掻き込む。化学肥料は環境に配慮して通常の7割以下に抑える。出荷時期に合わせて開花時期を絶妙に調整。
出荷時は一年の内で最も気が抜けない一瞬。圃場に根を張る花はとても美しいですが、切ってしまえば鮮度の劣化は抗えない。お客様の手元に最高の状態でお届けできるよう最適なタイミングで収穫して速やかに出荷。繁忙期には夜通しで作業することもある。どの作業にも無駄の排除も惜しまない。
そして絶対に欠かさないのが反省です。ミスを悔やむ反省ではなく、より高みを目指すための反省です。一つ一つの選択、作業を振り返り、より良くするためには何ができるか、整理し、言葉にして残す。反省の上の反省。
全てはお客様のため。なぜなら花の出会いは一瞬だから。一期一会の出会いで、どれだけ多くのお客様に悦んでいただけるかを第一に考えるからこそ、花と真剣に向き合う日々が続きます。

1本の菊と1人の菊農家

栽培中の品種

和菊

主に仏花、お葬式、お盆、お彼岸等でお供えされる、日本人にとっては馴染みのある菊です。

洋マム

ヨーロッパで品種改良された華やかな菊。海外ではフラワーアレンジメントになくてはならない花として親しまれています。日本でも近年ブライダルでも使用されるようになってきています。

アブロン
アンテナ
インヤン
インヤンピンク
エトルスコ
オリーブ
サイミリ
ゼンブラブラジル
ダンテサーモン
チスパ
バヴェーノホワイト
パラドフ
バルタザール
バルティカサーモン
フエゴダーク
ヘッジホック
マグナ
マグナム
ロサーノエリザベス
ロサーノシャルロッテダーク
ロレト
セイオペラピンク

菊作りの営み

  • 土作り(10月〜11月)

    水はけや通気性、養分の保持性が良好な土を作るため、固くなった畑を掘り起こしたのちに堆肥を投入します。その後大量の藁をすき込むのですが、これは藁が時間をかけて分解されることで、翌年、翌々年の肥料となるからです。定植1ヶ月前には圃場の特性に合わせて元肥を調整します。

  • 育苗(10月〜6月)

    菊は種ではなく、今年収穫した菊の株(根っこ)から翌年の苗を育てます。まず掘り起こした根っこを剪定したのち育苗用ハウスに植えます。出てきた新芽を採取し、仮の苗床に植えます。その芽の先を切り落とすと、その脇から2、3本の新芽が出てきます。それを採取して苗床へ、これを繰り返すことで定植に必要な苗を揃えます。

  • 定植(4月〜7月)

    昨年土作りをした圃場は寒い冬の間凍結と解凍を繰り返しサラサラになります。畑の水分量を適切に保ち、等間隔に整然と苗の定植を行います。やまファームでは和菊6種、洋菊20種類程を栽培しており、各品種の開花時期に合わせて順番に定植作業を進めます。

  • ピンチと芽かき

    定植後1週間程度でピンチ(頭を切る)します。2、3週間程度で脇から芽が数本出てくるので勢いのある2本を残すよう整理します。菊は放っておくと葉の根元から新しい芽がでてきて、枝分かれしたように花が咲いてしまいます。一輪の大きな花に仕立てるため、一つ一つ芽を取る「芽かき」という作業をします。

  • 蕾作り(摘蕾)

    菊の開花時期が近付くと菊は複数の蕾をつけます。一輪の菊にするためには芽かきと同じく、余分な蕾を取り除きます。一本一本の菊に何度も手をかけることで、一輪の菊を咲かせることができるのです。

  • 病害虫の防除

    定植後は定期的に病害虫防除や草取りを行います。菊へのストレスを減らし、健康的な生育環境を整えるために、畑を綺麗に保ちます。化学農薬を極力抑えるため、自然由来の成分を使った防除にも積極的に取り組んでいます。

  • 開花の調整

    決まったタイミングで必ず開花する品種もあれば、夜間に光を当てることで、昼の時間を長くし(勘違いさせ)、開花時期を調整する品種もあります。これら技術を活用することで、需要期に合わせた出荷や、作業負荷の分散を行っています。

  • 出荷

    畑で収穫した菊は水揚げした後、一本一本花の大きさ、重さ、太さで選別し、箱詰めします。選別した菊は1箱詰めし、出荷用の冷蔵庫に保管、翌日には市場へ輸送する。お盆、お彼岸など、皆さんがお墓参り等で使うタイミングは菊の出荷最盛期。一年で最も忙しく、新鮮な菊をお届けするため毎日寝る間も惜しんで作業をします。

  • 展示会(9月〜10月)

    出荷がひと段落するこの時期に催し物を企画しています。消費者であるお客様と直接お話できる機会はとても貴重です。特に力を入れているのは洋マムの紹介です。フローリストの方とのコラボレーションにも挑戦し、菊の魅力や楽しみ方を積極的に発信しています。